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助成団体の活動例「特定非営利活動法人 杉並冒険あそびの会」

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「特定非営利活動法人 杉並冒険あそびの会」

最近、初めてプレーパーク(=冒険遊び場)に来る保護者が、子どもに対して「さあ、木工作をやらせてもらいなさい」と話すことが多いです。保護者は、知らぬ間に子どもの主体的な遊びの機会を奪っていないでしょうか?
杉並冒険あそびの会理事、伊藤さんが冒険遊び場の運営について、熱く語ってくださいました。

1.助成金を申請した理由

「『あそび』の大人向け講座を開きたい!」
当初の団体設立から19年。⼦どもを活動の対象にしてきた杉並冒険あそびの会(以下、あそびの会)は、大人が子どもとの関わり方を理解せずに、子どもの自主性を損ねているのではないかと思う場面に出会うようなりました。「⼤⼈を対象に『遊びの大切さや子どもに対して大人が果たす役割』の講座をやってみたい。」そうは思うものの、講師を招く為の謝礼金を用意できなくては講座が開けません。幸いにも杉並区教育委員会が家庭教育講座として共催になり、一部は区から助成金をいただけました。現在、冒険遊び場が区の児童青少年課のプレーパーク事業となっていて、あそびの会が受託事業者となっていますが、講座はあそびの会独自の新事業なので予算が足りません。そこで、以前に助成を受けたことのある、未来をつなぐ子ども資金(以下、子ども資金)の助成金を申請しようという話になりました。今年度に受けられる他の助成金の申請の締め切りが終わっていた為、選択肢は狭まりました。子ども資金から助成を受けたのは、2008~2012年、2014年。久しぶりの申請となりました。

区のプレーパーク(冒険遊び場)事業

2.助成金選考会へ向けての取り組み

「選考会では目的をシンプルに伝えよう。」と理事で作戦会議をしました。
 「『想い』を伝えるのではなく、きちんと事業を伝える。なぜこの事業を行うのか。事業の確かさ、予算、どういう団体なのか。なぜ助成金が必要で、そのことによって子どもたちがどう変わると伝えるのか。今回はテーマをシンプルに絞ろう。」久しぶりの申請であっても、申請経験が生かせました。
 子ども資金ほど親身になってくれて助成金のハードルが低い団体はないと思います。子ども資金は、助成金選考会を「落とすよりも拾ってくれる場」にしてくれる、ありがたい、温かい団体です。

3.助成金を受けて、どう変わったか

 申請額の満額の助成金を頂き、副代表の吉田さんと「やったぁ!」と喜び合いました。子ども資金さんに向かって、拝むように手を合わせたくらい嬉しかったです。「赤字が減った。ありがたい。」その言葉に尽きます。おかげで、講師3名分の予算のうち1名分の会の負担を減らすことができました。それでも、赤字削減のため講座の資料代は参加者から頂かなくてはならないですし、講座中の託児、講座の途中でのお茶休憩のお茶代は本会の持ち出しです。あそびの会は会員の会費で運営されています。冒険遊び場の提供という活動からは、活動費を捻出することはできないのです。

子ども資金の助成金のおかげで70名×3回の大人向け講座を開催できました

 

4.現在の活動内容

「(名称)冒険あそび場☆のびっぱひろっぱ」を区立井草森公園で月に2回、柏の宮公園で月に3回行っています。子どもがやってみたいと思う事を自分の責任で実現できる場所が理想です。合言葉は「ケガと弁当は自分持ち」。参加者の中には初めての体験のために活動の趣旨が分からずに、お子さんが遊びたがっているのに、「危険だからしてはだめよ。」と指示をされる保護者の方もいらっしゃいます。そういう時、我々スタッフは、「一緒に子どものすることを楽しみましょう。」と声を掛けています。まずは一度「のびっぱひろっぱ」で子どもたちがどのように自主的に過ごしていくのかを見守って頂くように説明します。結果、徐々に子どもの遊びを見守りながら楽しくご参加頂いています。具体的な活動としては、区に登録している専門知識を持ったプレーリーダーを配置して、子どもたちが安心して泥遊び、木登り、火遊び、木工作、ロープ遊具などで自由に遊べる環境を提供しています。その他にも、遊び場運営に関わる人材育成の講座を開講したり、保護者対象の講演会を開催したりして地域の子育てを応援しています。

「ケガと弁当は自分持ち」自主的にノコギリを使って木を切る

5.団体を作ったきっかけ

 2000年、杉並区に引っ越してきた親子が公園で遊んでいたら、近所の人から静かにするように注意を受けました。区の担当者に事情を聴くと、「水曜と土曜の小学校校庭開放以外は、公園では近所の方の為に静かにして下さい。」それならばと、世田谷区内にある公園のプレーパークに子どもを連れて行ったところ、大いに気に入り、「お母さん、杉並にも作ってよ。」お母さんは、世田谷でプレーパークを始めた人に会い、杉並区ボランティアセンターに想いを伝え、あそびの会の前身の団体「われらプロジェクト」の実行委員会設立へと進んでいきました。

6.未来への夢

 2019年度、冒険遊び場を開催しているのは月に5回ほど。常設のプレーパークを作りたいというのが私たちの夢です。プレーリーダーが、職業として生活できるようにしたいです。月に5回の遊び場では、日常とは言えません。毎日、自由に遊べる常設の遊び場作りを目指して杉並区と一緒に進めていきたいです。

「杉並冒険あそびの会」のあゆみ
2000年9月 「われらプロジェクト」を立ち上げ、冒険遊び場開催に向け準備
2000年10月 区内数か所で冒険遊び場初開催
2004年     開園した柏の宮公園に拠点を移す
 同      冒険遊び場の愛称を「のびっぱひろっぱ」と命名
2006年    井草森公園にて冒険遊び場開始
2007年    組織を統合し、「杉並冒険遊びの会」として合同ミーティング開始
2008~2012年 未来をつなぐ子ども資金助成金を受領
2014年9月  特定非営利活動法人杉並冒険あそびの会設立準備総会
2014年9月  未来をつなぐ子ども資金助成金を受領
2015年2月  東京都より特定非営利活動法人杉並冒険あそびの会として認証を受ける
2015年8月  杉並区と協働提案事業「子どもプレーパーク事業」として実施
2018年3月  杉並区との3年間の協働提案事業終了
2018年4月  杉並区「子どもプレーパーク事業」運営業務受託
2019年9月  未来をつなぐ子ども資金助成金を受領

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