「一般社団法人シンママラボ」

2024年度杉並チャリティーウォーク助成を受けた一般社団法人シンママラボは、2024年1月に法人化したばかりの新しい団体です。シングルマザーの支援に奮闘する代表理事の佐藤笑美里さんにお話を伺いました。

1. シンママラボ」とはどんな団体ですか?

一般社団法人シンママラボは、シングルマザーの声を社会に届けたいという思いから設立された団体です。団体名にある「ラボ」には「皆さんの声を集めて、社会に届ける場」という意味が込められています。
設立のきっかけは、私自身が娘を幼くして離婚を経験し、当時感じていた漠然とした不安や孤独をなんとかしたいという思いからでした。2021年から個人でシングルマザーの方の悩み相談を受け始め、2023年に任意団体「LINQURE(リンキュア)」として活動を開始し、2024年1月に「一般社団法人シンママラボ」として法人化しました。
現在は運営メンバー3名で活動しています。参加者は全国から集まった81名。すでに離婚を経験したシングルマザーの方はもちろん、離婚を考えている段階のプレシングルマザー、また選択的シングルマザーの方も参加しています。

「シンママをポジティブな選択へ」をビジョンに掲げ、社会的なネガティブなイメージを払拭し、離婚を経ても「私は私」と前向きに歩めるような社会の実現を目指しています。

2. 助成金を申請したきっかけと、選考会まで

 助成金の存在は、現在運営もお手伝いさせていただいている「杉並つながるミーティング」に参加した際に知りました。まさに“つながり”ですね。
小さな団体でも応募でき、丁寧に応援してもらえる助成金であることが大きな決め手となり、申請を決意しました。申請書の作成にあたっては「シングルマザーは社会的にマイノリティで、課題が見えづらい」と感じていたことから、現状の問題をできる限り具体的に記載するよう意識しました。
対面で行われた公開選考会では、少し緊張したものの、審査員の方々が温かく見守ってくれていることが印象的でした

3. 「未来をつなぐ子ども資金」に思うこと

未来をつなぐ子ども資金の「杉並チャリティーウォーク助成」は、小さな団体の挑戦に寄り添い、後押ししてくれる助成金です。実際の選考プロセスを通しても、その温かい空気を感じました。毎年開催されている「杉並チャリティーウォーク」では、みんなで歩くことで地域の方々とも交流が生まれる素敵なイベントです。そこに参加した方々の想いに支えられて、たくさんの地域活動が行われている素晴らしいサイクルです。私たちはもともとはオンラインから始まった団体ですが、地域での繋がりの大切さを感じる中で、より地域の団体ともつながれる良い機会だなと思います。

今後も、地域内外の団体や専門家と連携しながら、必要としている人に確実に支援が届くよう活動を広げていきたいです。

4. 現在の活動内容

現在は、全国のシングルマザーやプレシングルマザーを対象とした無料のオンラインコミュニティを運営しています。参加希望者には、必ずオンラインで顔を合わせた面談を実施。調停や裁判などのセンシティブなテーマも扱うため、安心して話せる環境を大切にしています。

偶数月に新規メンバーを募集しており、現在も北は北海道、南は沖縄まで、全国から参加があります。中には、近隣に住んでいるメンバー同士で交流が生まれ、子どもを連れてお泊まり会を開催するなど、温かいつながりが生まれています。

また、毎月さまざまなテーマでオンラインセミナーや交流会を開催しており、「周りに相談できる人がいない」という悩みを抱える方たちにとって、心の支えとなる場を作れるように活動をしています。

5. 今後の活動と課題

課題は大きく2つあります。
ひとつは「組織体制」です。現在、運営メンバーの3人はいずれもシングルマザーで、小学生の子どもを育てながら活動しています。活動の拡大に伴い、今後はプロボノの募集などを通じて、より持続可能な運営体制を整えていきます。
もうひとつは「経営体制」です。助成金や寄付に頼るだけでなく、自立的に運営できる仕組みを構築していきたいとの思いがあります。そのため、他団体の経営モデルなども積極的に学び、実践に取り入れていきたいです。

今後は「キャリア支援」にも力を入れていく予定です。出産や離婚時に誰もが抱える「これからの仕事や生活」という悩みに、団体として寄り添いたい。人材系企業や在宅・副業関連の企業とも連携し、再出発の選択肢を増やしていきたいです。
さらに、「シンママさんたちの声を社会に届けていく」ことも今後の重要なテーマです。他のひとり親支援団体とも連携し、現在の制度や支援のあり方をより良いものに変えていきます。

シングルマザー家庭の約半数が貧困家庭。これはそのまま子どもの貧困に直結する、深刻な課題です。子どもたちの未来のためにも、必ず解決していきたいです。

6. 協業・スポンサーさん募集中

現在、以下のようなかたちでのご支援・ご協力を呼びかけています。
• スポンサーとしてご支援くださる企業さま

• シンママ支援の趣旨に共感し、協働・協業できそうな企業さま

• 経営や組織体制づくりに知見のあるアドバイザー・プロボノの方

「少しでも気になる方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。」
📩 メールアドレス:
sinmama.lab@gmail.com
🔗 各種SNS・活動紹介リンク:
https://lit.link/sinmamalab