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助成団体の活動例「任意団体金曜学習室」

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「任意団体金曜学習室」

既存団体の新たな活動への支援
東高円寺で活動している「任意団体金曜学習室」。2015~2017年も助成対象となりました。今回(2018年)は助成制度改定の初年度にあたり、既存団体における新たな活動への支援として助成金を提供しました。どういった取り組みなのか、代表責任者の牧野晶哲(あきのり)さんへのインタビューをお届けします。

1. どんな団体か

『学習室』というのは、保護者の方が安心されるように付けたネーミングなんです。学校に行くのが苦手な児童・生徒が金曜の15~20時に集まって、各自好きなことをして過ごしています。そこには手は貸さないけど、見守っているボランティアの大人がいます。『大人が用意した、子どもの居場所』が、金曜学習室です。教える勉強ではなく、子どもが自主的に好きなことを学んでいける環境を作っています。

2. 今までの金曜学習室

NPO法人杉並介護者応援団の方々の力をお借りして、ゆうゆう高円寺東館で多世代交流の場づくりをしています。金曜学習室の対象者は、区内に在住・通学する児童・生徒です。小学生から高校生まで参加していますが、基本的に自由参加としています。ただ初回は、スクールソーシャルワーカー(SSW)と一緒に参加してみます。杉並区には不登校や引きこもりなど、子どもと家庭と学校をつなぐ、SSWという福祉専門職が10名ほどいます。子どもたちは、慣れてくるとSSWの付き添いがなくても通ってきます。

今日は小学生だけで1部屋がいっぱいになりました。

 

急遽、高校生は他の部屋に移動。

3. 助成金申請をした新たな活動

子どもたちが、プログラミングを覚えることで、知識や技能の獲得だけでなく、思考力・判断力・学びに向かう力も身につくと思います。将来的な社会的自立のためにもプログラミング教育は必要不可欠です。2020年から小学校でプログラミング教育が必修となることからもその重要性はおわかりいただけると思います。しかし、プログラミングを教えようにもパソコンの購入費用の捻出は難しいものでした。そこで、未来をつなぐ子ども資金の新規事業助成金に応募しました。家庭でも、自分がプログラミングする為に使えるパソコンを持っている子どもはほとんどいません。今回は、ノートパソコン3台の購入が目標でした。ゲーム作成などを通じて、子どもたちが自主的にプログラミングに興味を持ってもらえる環境を整える活動に取り組みます。

4. 助成金を受けて、新たな活動はどう発展したか

写真は、実際に小学生が組んだ、ゲームプログラムです。今回の助成が功を奏したことがハッキリとわかります。プログラミングの基本は数回にわたって教えましたが、この写真のプログラムについて、具体的な事項は教えていません。子どもたちは自主的にプログラミングを学んでいます。基本さえ押さえられたら、あとは本人次第。1つのプログラムができ上がると、「見て!」と目を輝かせて大人のところへやって来ます。作成中も一心不乱です。多様化した現代に、夢中になってできるものがあるのは素晴らしいと思います。パソコンにはExcelやWordも入っています。子どもたちがどういう化学反応を起こしてくれるか期待すると共に、長期的な視野を持って、見守っていきたいです。

5. 未来への夢

子どもは成長し、巣立っていきます。スクールソーシャルワーカー(SSW)が子どもたちに寄り添った活動をしてくれているおかげで、金曜学習室の今があります。子どもの居場所探しを手伝い、子どもたちを中心とした支援を構築してくれるSSWの存在がクローズアップされるようにしていきたいです。そして、子どもたちにも自分がお世話になったSSWという仕事に興味を持ってもらえたら嬉しいです。いつか、金曜学習室の生徒が、SSWになって戻ってきてくれるのが夢かな。金曜学習室を経て社会に出た子どもが、成長して戻ってきてくれて、SSWとしてやボランティアの大人として、金曜学習室に関わってくれると嬉しいですね。金曜学習室ひいては社会における子どもたちを見守る大人を増やして、子どもがのびのびと自己実現しながら育っていく環境を広げていきたいです。

6. 未来をつなぐ子ども資金に思うこと

取材を通じ、実際に子どもたちの様子をうかがって頂けたことで、正しい情報が伝えられたのではないかと思っています。「学校」というフレームを外すだけであんなに素敵な笑顔で、安心して過ごすことができるのです。この居場所で、本来の自分になれて、素直に話せる…そんな環境を作るためには、大人の協力と少なからずお金が必要です。私たちのような手作りの団体が活動を続けていくにあたり、未来をつなぐ子ども資金の助成金が大いに役立っています。青少年育成に対する助成金という制度をこれからも、未来の子どもたちの為にも続けていってほしいと願っています。

「金曜学習室」のあゆみ
2009年 杉並中3勉強会(あんさんぶる荻窪)
2011年 杉並介護者応援団との共同事業として「金曜学習室」発足
2013年、2014年 杉並区助成事業(杉並区社会的居場所作り事業)
2015年、2016年、2017年、2018年 未来をつなぐ子ども資金助成金

 

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